【インプレ】ワールドシャウラBG 21053-R

今回は久しぶりのインプレ記事です。

ご紹介するのはSHIMANOの「ワールドシャウラBG 21053-R」

SHIMANO公式HPによると、このモデルの特徴は以下のように説明されています。

遠投性能を最も重視したロングレングスロッド
進化した10フィート6インチのスーパーロングロッド。ミノー、ジグミノー、バイブレーションといった遠投重視のルアーの飛距離をさらに伸ばす、スパイラルXコア採用。海アメ、海サクラ、ショア青物といったさまざまなフィッシュイーターに対応します。

私はこのロッドを「磯ヒラ用ロッド」として購入しました。
10ft6inchの長さで仕舞寸法が130cm(3pc)、ルアーウェイトがジグは20g~60g、プラグはMax50gと、
スペックだけを見れば磯ヒラにちょうど良さそうです。

このロッドを風速10mほどの比較的強風の中で使うとどうなるか・・・
良い点も悪い点も包み隠さず、率直に書いていきます。(あくまでも私の主観ですが)

ワールドシャウラBG 21053-Rの良いところ

  • ①キャストのし易さ ※強風時を除く
  • ②柔軟なティップにより不意なバイトでもフッキングしやすい

まず1つ目は「キャストのし易さ」です。
スペックだとジグの下限が20gとなっていますが、ティップ~ベリーが柔らかく、アングラー側の力の入力が少なくても竿が曲がってキャストしてくれる、そんな印象のロッド。
磯ヒラで使う軽量ルアー(10g前後)も問題なくキャストできるのは大きな利点と言えます。
※ただし、後述しますが強風でのキャストには「やや難あり」でした

2つ目の良さは「柔軟なティップ」です。
1つ目のキャストのし易さにも直結しますが、キャストだけではなく「不意なバイトのフッキング」においてのメリットがあり、実際にこのロッドで体感した魚がいました。

魚の活性が低い時、アプローチの仕方は様々ですが私がよくやるのは「表層ギリギリを漂わせる」やり方です。

この場合、基本的に浮力の強いルアーなので風や波、潮流などの流れの変化に敏感で、良い意味で不安定なフラつくような動きをします。
この時に活性の引くヒラスズキが反応した場合、ルアーをしっかり食ってくれる可能性は高くありません。そのうえ足元の磯際でのヒットとなると、適度な糸ふけがあれば硬いロッドでもフッキングできる場合があるが、必ずしもそういった状況にあるとは限りません。

実際に南伊豆の地磯でそういったケースがあり、フィードシャローを使って表層をゆっくり漂わせていた時、まさに足元でヒラフッコがヒットしました。

完全に油断していたタイミングだったが、ティップがスムーズに入ってくれたおかげでなんとかフッキングに成功し、無事キャッチすることが出来ました。

※食いが浅く、針1本だったのでランディング直後に外れました・・・
 完全にロッドに助けられた1匹でした

続いて、(磯ヒラには)悪いと感じた部分を書いていきます(・・;)

ワールドシャウラBG 21053-Rの悪いところ

  • ①強風でキャストするにはロッドにハリが無い
  • ②ベリーが柔らかいため、瀬が多い場所でのファイトに難がある

まず1つ目は「(強風でキャストするには)ロッドのハリが無い」という点です。
これは個人の好みもあると思いますが、良く言えば「テイクバックでロッドが大きく曲がり、勝手に復元力でロッドが戻りルアーを放出する」というイメージですが、強風下でルアーを狙い通りの場所にキャストするために「シュッ!」っとコンパクトにシャープなキャストをすると、キャスト後にロッドティップが大きくブレてしまい、狙い通りにキャストするのが難しいと感じました。

また、いつもの磯ヒラロッド(私の経歴で言えば、AIMSのブラックアロー、DAIKOのヒューアリス110H、天龍のパワーマスター110MH、ラブラックスF120M)の感覚で投げると、少しでも力を入れるとロッドが大きく曲がりすぎるせいかリリースポイントがかなり遅くなるため、強風でもゆっくり投げることを意識する必要がありました。

慣れれば問題ないのかもしれないが、一般的な磯ヒラロッドとは使用感が大きく異なる部分です。

次に「②ベリーが柔らかすぎて瀬の多い場所でのファイトが難しい」という点です。
私の良く行くポイントで「沖に点在する瀬」まで渡って釣りをする場所があります。
ウェットスーツで濡れながら渡るが、荒れてる海なので一番沖にある瀬までは出られないため、
大きな波が来ない少し手前の瀬が立ち位置になります。

そうなると、魚をかけたら沖にある瀬にラインが引っかからないように魚を浮かせ、なおかつ瀬を避けながら足元まで誘導する必要があります。
この時にロッドがある程度硬ければ、ロッドの向きを変えることで魚を狙い通りのコースに誘導しやすくなるが、曲がりすぎるロッドではそれが難しくなるのです。

総評

このロッドを使って痛感したのは「曲がるロッドのメリットとデメリットは相反する」という事実です。
※当たり前と言われたらそれまでですが・・・(^^;

曲がるロッド、硬くてあまり曲がらないロッド、どちらも一長一短なんです。
キャストが楽なのは曲がるロッド、でも強風でキャストしやすいのは硬いロッド。
ファイト中に魚が暴れにくいのは曲がるロッド、でも根から引き剝がしたり、強引に誘導しやすいのは硬いロッド。
魚の浅いバイトを(比較的)弾きにくいのは曲がるロッド、でも硬いロッドのほうが針をしっかりフッキングしやすいし、アングラーの力量(ラインメンディング)で浅いバイトにも対応は可能。

バスアングラーのように「適材適所でタックルを使い分ける」のがある意味合理的なんですが、荒磯というシチュエーションではそれは難しい・・・。

そう考えたときに「有効活用できるシチュエーション」はあるものの、私がこの時欲しかったロッドは「仕舞寸法がコンパクトで、磯ヒラ~青物まで1本で対応できる汎用性の高いロッド」だったので、最終的には手放す選択をしました。。

一つだけ言えるのは、私のように磯ヒラアングラーが磯ヒラロッドとしての目的で購入すると「あれ?」と違和感を覚えることになると思うので、あくまでもメーカーの説明通り「”一般的なシチュエーションで”マルチロッドとして使う」のがベストな選択かと思います。

というわけで、ワールドシャウラBG 21053-Rのインプレッションでした!
次はまたまたワールドシャウラBG 21055-Rのインプレをしたいと思います。こうご期待!

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