緊急事態宣言と釣り自粛

新型コロナウィルスにより、2020/4/16から緊急事態宣言が発令されました。
これにより外出自粛や休校がより強く推奨されるようになり、外国のように外出=逮捕とはならないものの、娯楽施設はほぼ閉鎖、公園や海岸もほとんどが立ち入り禁止となり、外で遊べる状況ではありません。

「この先どうなるのか」という不安も多くストレスが溜まる中、ほとんどの人は新型コロナウィルス拡大防止の為、外出自粛の努力をしてこられたと思います。
また、懸命に働いておられる医療従事者の方々には感謝しかありません。

私の場合、インフラに関わる仕事のため休むわけにはいかず、通常通り(むしろ忙しくなったか?)出勤しています。

もちろん、休みの日も外出自粛なので必要最低限の買い物のみで、極力自宅で”ステイホーム”に努めています。

正直なところ、緊急事態宣言から1か月経過し、釣り欲が増しています。
一部の都道府県を除いて緊急事態宣言も解除されたため、「近場の渓流だったら行っても良いかなぁ?」と思うこともしばしばですが、「やっぱり今は行くべきじゃないな」と都度考えなおし、自粛を続けています。

もちろん考え方は人それぞれですし、法律で「ダメ!」と言われているワケでも
ないので、一概に自粛が正しいとは断定できないと思います。
それでもなぜ自粛しているのか、自分なりの考えを少し綴りたいと思います。

釣り自粛する理由①:地元民の感情

まず初めに、今現在の釣り場の状況を考えてみたいと思います。
私は神奈川県在住ですが、ニュースにもなったように殆どの海岸は閉鎖されています。
理由は単純で「(今は)人に来て欲しくないから」です。

新型コロナウィルスの驚異的な感染力については、連日ニュースで報じられているのでほとんどの人が分かっています。
そのため一言で言ってしまえば「よそ者が怖い」のです。

中には、釣り人を対象としている店(渡船屋や釣具屋など)もあるため、そうした方々は「感染したくないけど、収入が無くなるのも困る」という複雑な心境でしょう。
中には収入優先で自粛しないで欲しいという方もいらっしゃると思います。
この考え方も決して間違いではありませんが、おそらく少数派でしょう。

ほとんどの人は「今は来て欲しくない」と思っているのではないでしょうか?

釣り自粛する理由②:釣り場保全のため

釣り場はほとんどの場合、「漁港/サーフ/河川/磯」の4つだと思います。

「漁港」は行政が管理していて、主に漁業関係者のための施設です。
そのため釣り人は本来「お邪魔させてもらっている立場」になります。

にも拘わらず、我が物顔で漁港で釣りをしている人は非常に多く、マナーの悪化についての指摘は絶えません。

実際に漁港に行くと、釣具やコンビニのゴミなどが捨ててあったり、釣り人が放置した外道(本命以外の魚)の死骸が放置されていたり、”立ち入り禁止”と書かれているにもかかわらず侵入していたりします。

また、意図せずにですが釣り針を船の係留ロープや漁具に引っ掛けてしまい、それによって漁師が怪我をしてしまう、などのトラブルも発生しています。

率直に言うと「釣り人は漁業関係者から嫌われている」と思った方がいいです。

もちろん、こうしたことを行っているのは一部の人たちのみで、ほとんどの人はマナーを守って楽しんでいると思います。
ですが、釣り業界に限らず、一部の人たちのマナー違反により、その業界全体に制限が入るのは良くある話です。

事実、(建前上かもしれませんが)釣り禁止の漁港は非常に多いです。

ただでさえそのような状況なのに、今回のコロナ騒動の中で漁港で釣りをしていたら、それを見ている一般の人や漁業関係者はどう思うでしょうか?

普段は釣りが可能だが、今回のコロナ騒動によって一時的に釣り禁止の漁港に無断で入り、勝手に釣りをしていたら「ゴミ問題もあるし、これを機に永久に釣り禁止にしてしまおう」という話になってもおかしくありません。

ほとんどの都道府県で緊急事態宣言が解除された今も、ほとんどの県知事は引き続きの外出自粛を呼び掛けています。
県(行政)のトップがそのように考えている以上、いつ釣り禁止になってもおかしくないのです。

この短い期間だけ釣りを楽しむか、今我慢して長く釣りを楽しむか

本当に釣りが好きな人であれば、どちらが得かは分かるはずです。

釣り自粛する理由③:医療現場への配慮

私の中では、これが釣り自粛の最大の理由です。
ニュースでも報道されているように、今現在の医療現場はギリギリの状況です。
東京都では新型コロナ患者用の病床が8割埋まっているという話です。

また病床数関係なく、保健所や病院で働いている方々の負担は非常に大きく、限界だと訴える声も多数上がっています。

医者や看護師の方々も新型コロナへの恐怖はあるはずです。
それでも使命感をもって懸命に働いている方々に、本当に感謝しています。

いつ自分が感染者となり、病院のお世話になるか分からない状況の中、「そういう仕事だと分かっていた筈でしょう?」とは口が腐っても言えません。

こうした医療現場の状況を考えると、万が一釣りや登山などのレジャーによって
怪我をし、病院へ行くことだけは避けねばならないと思いました。

「漁港だから、サーフだから安全」と思うかもしれませんが、落水しなくても、毒魚を釣って触ってしまったらどうでしょうか?
不注意で釣り針が自分や周りの人に刺さってしまったらどうでしょうか?
渓流や磯へ降りる道で野生動物に遭遇し、襲われたらどうでしょうか?

釣りは確かに、人によっては3密を避けることは出来るでしょう。
でも私は「自分は絶対に怪我をしない」という自信はありません。
医療現場にこれ以上負担をかけない為にも、今は釣りを自粛する時だと思います

※釣りで生計を立てている人にとっては話が変わってくると思います
 今回書いたのはあくまでも「私個人の意見」です。悪しからず・・・

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